幼児のはさみの教え方|何歳から始める?発達に合わせた4つの練習ステップ
はさみは、指先の器用さや両手を協調して使う力、集中力を育てる大切な活動です。とはいえ、最初から線の上を上手に切れる子どもはほとんどいません。
大切なのは、お子さんの発達ペースに合わせて少しずつ経験を積むこと。
この記事では、はさみを始める目安や準備、安全に使うための約束、発達段階に応じた練習方法を分かりやすく紹介します。
はさみは何歳から始める?
はさみは3歳頃から始める子どもが多いとされています。
ただし、年齢だけで判断する必要はありません。同じ3歳でも指先の発達には個人差があります。無理に始めるより、「動かす準備ができているか」を目安にすると、お子さんも成功体験を積みやすくなります。
始めるタイミングの目安

次のような動きができ始めたら、はさみを使うのに必要な指先の動きが育ってきたサインです。
- グー・チョキ・パーができる
- 人差し指と親指の腹で洗濯ばさみを広げられる
- 大人の話を聞きながら座って活動できる
まだ難しい場合は焦らなくて大丈夫です。ぬり絵・粘土遊び・シール貼りなど、指先を使う遊びを楽しみながら準備を進めましょう。
始める前に準備したいこと
① 子どもに合ったはさみを選ぶ
選ぶときは、次のポイントを意識すると失敗しにくくなります。
- 利き手に合ったはさみ
- 先端が丸い幼児用はさみ
- 適切な切れ味のはさみ
切れ味が悪いと余計な力が入りケガにつながることもあるため、安全に使えそうであれば金属刃のものを選ぶと安心です(不安な場合は、慣れるまでプラスチック刃から始めるのもよいでしょう)。

② 使いやすい環境を整える
環境を少し整えるだけで、子どもは安心して練習に取り組めます。
- 体に合った机と椅子で、足裏が床や足台につく姿勢で座る
- 十分な明るさのある場所で使う
- 保護者が隣で見守る
特に姿勢は重要で、姿勢が安定すると手も動かしやすくなります。

③ 安全に使うための約束
練習を始める前に、次のことを子どもと一緒に確認しておきましょう。
- 座って使う(歩きながら使わない)
- はさみを人に向けない
- 使わないときは刃を閉じる
紙以外のものは切らないこと、人に渡すときは持ち手を相手に向けることも、あわせて伝えておきましょう。
約束は一度にたくさん伝えるより、毎回繰り返し確認することで身につきやすくなります。
発達に合わせた4つの練習ステップ
ここからは、実際の練習方法を4つのステップで紹介します。お子さんのペースに合わせて、できるところから少しずつ進めていきましょう。
ステップ1:はさみの開閉に慣れる
紙を切らずに、はさみを「開く」「閉じる」練習から。「カニさんのお口をパクパク」「ワニさんがお口を開けたよ」など、遊び感覚で取り組むと楽しめます。親指が上になる持ち方もここで確認しましょう。
ステップ2:一回切り・直線切りに挑戦
まずは細長い紙を一回だけ「チョキン」と切れれば十分です。慣れてきたら短い直線に挑戦します。はさみを開閉しながら反対の手で紙を支える、両手の協調動作が必要になります。難しければ保護者が紙を軽く支えてあげましょう。
ステップ3:曲線・図形を切る
曲線は、はさみを大きく動かすのではなく紙を少しずつ回しながら切るのがコツ。ゆるやかなカーブから始めると成功しやすくなります。慣れてきたら四角や三角にも挑戦。
角まで来たら「①はさみを止める→②紙を回す→③次の辺を切る」の順で進めましょう。
ステップ4:工作遊びに活かす
基本動作ができたら、折り紙を細かく切る・紙吹雪を作る・麺遊び・七夕飾り・季節の飾りづくりなど、目的のある活動に取り入れると意欲も高まります。
よくある困りごとと対応
| 困りごと | 考えられる原因 | 対応方法 |
| はさみを開けない | 指先の力がまだ弱い | 洗濯ばさみ・粘土遊びを取り入れる |
| 強く握りすぎる | 力加減が難しい | 一回切りからやり直す |
| 線からずれる | 紙をうまく動かせない | 大人が紙を支えながら練習する |
| 途中で疲れる | 集中力が続かない | 5分程度で区切る |
| やりたがらない | 難しすぎると感じている | 工作や好きな遊びの中で楽しむ |
はさみを楽しむコツ
上手に切ることだけを目標にする必要はありません。「できた!」「切れた!」という成功体験の積み重ねが、意欲と自信につながります。
疲れたり集中が切れたりしたら、無理に続けず「今日はここまで」と区切るのも大切です。保護者が一緒に楽しむことで、子どもは安心して挑戦できます。
まとめ
はさみは、指先の器用さと両手を協調して使う力を育てる大切な活動です。上達の近道は難しい課題に挑むことではなく、ステップを一つずつ積み重ねること。
焦らず、お子さんのペースに合わせてはさみ遊びを楽しんでいきましょう。
- 年齢より発達の様子を目安に始める
- 子どもに合った道具と環境を整える
- 安全の約束を毎回確認する
- 「一回切り」から少しずつステップアップする
- できたことをたくさん褒めて成功体験を増やす


