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くろねこ
【言語聴覚士】
総合病院で働く子ども分野の言語聴覚士(小児ST)。
「ことばの発達」が専門ですが、身辺自立・運動発達の知識もあります。
「幼児ことばの教室」「通級指導教室」の先生を対象とした研修で講師もしています。

幼児向け通信教育教材とは

幼児向け通信教育教材とは、「こどもちゃれんじ」や「幼児ポピー」のような家に届くタイプの教育教材のことを指します。

くろねこ

ここでは幼児教材と呼ぶよ。

このページでは幼児教材のメリット・デメリットや効果について紹介します。

幼児教材のメリット

メーカーによって多少の違いはありますが、幼児教材の目的は、子どもの可能性を伸ばし子どもの自信を育むことです。

その時期に必要な力を伸ばし、「上手にできた」「できるようになった」という経験ができるようにカリキュラムが組まれています。

くろねこ

具体的にメリットを6個紹介するよ。

メリット①できることが増える

幼児教材は発達に合った内容になっているため、子どもの発達を促すことができます。

「今できていることが上手にできるようになる」「今よりもちょっと難しいことができるようになる」

という経験をすることができます。

さらに、多くの教材では、読み書きだけではなく、机に向かう習慣・生活習慣・知的好奇心などさまざまな力を伸ばすことを目的としています。

そのため、幼児教材を使うことは子どもの「できる」を広げることになるでしょう。

メリット②子どもとのコミュニケーションの機会になる

幼児教材はお子さんとの会話の機会が増えます。また、褒める機会も増えます。

なぜなら、幼児教材は少なからずご両親がお手伝いする場面があるからです。

具体的には、付録の絵本の読み聞かせ・工作・ワークに書いてある内容の説明などです。

また、難しい問題は一緒に取り組んで教えてあげたり、ヒントを出してあげたりもするでしょう。

これらのことは、教材を通して親子のコミュニケーションを図る機会になります。また、「上手にできたね」「頑張ったね」と子どもを褒める機会にもなります。

メリット③子どもの得意なこと、苦手なことがわかる

教材は何か1つに特化していることはなく、さまざまな面を伸ばすカリキュラムになっています。

教材を一緒に取り組むことで「鉛筆を上手に使えるね」「数字が苦手かな」など、子どもの得意なこと、苦手なことを知ることができます。

メリット④練習をはじめる時期がわかる

幼児教材は、その時期に身につけておきたい内容になっているので、

「ハサミの練習をはじめる時期」
「“ひらがな”を読めるように練習する時期」
「時計の見方をに身につける時期」

など練習をはじめる時期の目安を知ることができます。

メリット⑤毎月届く

継続的に続けるために、毎月家に届くことは大変助かります。

また、少しずつ難易度も上がっていきます。1年で1年分難易度を上げていく教材を自分で用意するのは多くの手間と労力が必要です。

毎月「ちょうどいい教材」が自宅に届くのは大きなメリットですね。

幼児教材のデメリット

幼児教材のメリットがある一方、もちろんデメリットもあります。

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デメリットを3つ紹介するよ。

デメリット①子どもにとって負担になることもある

多すぎる学習、子どもの興味・能力に合っていない学習は子どもにとってストレスになる可能性もあります。

そうならないためにも、幼児教材を始める時は子どもの興味に合っているか、難易度や量は適切かよくみてあげる必要があります。

デメリット②経済的負担

すべての幼児教材は受講費がかかります。多くの習い事や幼児教室に比べると割安ではあるものの、毎月かかるものなので安くはありません。

想定していた効果が期待できないと負担に感じるかもしれません。

受講費もメーカーによってさまざまです。幼児教材を始める際には、予算も併せて検討しましょう。

デメリット③親が一緒に取り組む時間が必要

メリットでも紹介しましたが、幼児教材はご両親と一緒に取り組むことを前提とした内容があります。

特に年齢が低いうちは一緒に取り組む内容の割合が高いです。

親の協力がたくさん必要だと負担になる場合があります。

幼児教材でどんな力が身につく?

幼児教材でどのような力が身につくか、どんな効果があるか気になりますよね。

年齢によってさまざまなことが身につくのですが、全部を挙げるときりがないので、「小学校入学までに身につくこと」の一例を紹介します。

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ここでは7つ紹介します!

身につくこと①ひらがなの読み書きができるようになる

各メーカーが1番力を入れているのが「ひらがなの読み書き」です。

なぜなら、親が「できるかできないか」が分かりやすいからです。

特に「ひらがなの書き」については、話し言葉と異なり、意識的な習得の努力が必要です。

身につくこと②10までの数の概念がわかるようになる

幼児教材では小学校入学までに10まで数の概念の獲得を目指しています。また、簡単な「数の合成(足し算)」まで取り組みます。

また、数に関係することとして「時計を読む」ことも学びます。

小学校では自分で時間管理をすることが求められるので、就学までにしっかり身につけておきたい力です。

身につくこと③こどばが増える

年齢に合った語彙、表現、文法が自然に学べるようになっています。

幼児教材をはじめることでお子さんの話す内容のバリエーションが増えていきます。

身につくこと④生活習慣

絵本の内容でトイレ、着替え、歯磨きなどの生活習慣、マナーなどをストーリーにそって学ぶことができます。

身につくこと⑤知的好奇心が育まれる

各メーカーとも身の回りの自然の話題が豊富で、子どもの知的好奇心が育まれます。

身につくこと⑥思考力が育まれる

幼児教材では、あえて少し難しい問題で「試行錯誤したできた」を経験する教材があります。

「知っている」だけではできない、論理的思考が必要な問題です。

2020年度から小学校の学習指導要領に追加された「プログラミング学習」につながる力です。

身につくこと⑦机に向かう習慣

机に向かって勉強する習慣は、年中さんの後半くらいから少しずつ意識していきたい力です。

教材もそのくらいの時期から難易度が挙がっていき、机に向かう習慣がつくように設計されています。

まとめ

幼児教材のメリット・デメリット、幼児教材で身につく力について紹介しました。

中でも、上でも書きましたが「ひらがなの書き」は習得に意識的な努力が必要です。

幼児期にちょうどいいタイミングで、ちょうどいい難易度の「ひらがなの書き」練習ができるのは大きな魅力です。

そして、その他にも幼児教材には大きな魅力があります。

当サイトでは幼児教材のレビュー、教材比較を紹介しているのでぜひ他のページも参考にしてください。