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くろねこ
【言語聴覚士】
総合病院で働く子ども分野の言語聴覚士(小児ST)。
「ことばの発達」が専門ですが、身辺自立・運動発達の知識もあります。
「幼児ことばの教室」「通級指導教室」の先生を対象とした研修で講師もしています。

【幼児向け】靴の脱ぎ履きができるようになるためのポイントを解説

みけねこ

幼稚園入園前に靴の脱ぎ履きを身につけたい。

靴を「脱ぐ」「履く」という動作は毎日繰り返し行う動作です。

1人で靴が履けるようになることでご両親の負担は大きく減ります。

走るのが得意になる2歳頃には自分で靴を脱いだり、履いたりすることにも興味を持ち始めるお子さんもいるのではないでしょうか。

この記事では、靴の脱ぎ・履きを教えるためのポイントを解説します。

目次

靴を脱ぐ

靴は「履く」よりも「脱ぐ」方が簡単です。

そのため、まずは「靴を脱ぐ」という動作について解説します。

靴を脱ぐ練習のはじめ方

最終的に目指すのは「立ったまま手を使わずに靴を脱ぐ」こと。

とはいえ、バランスも安定していない幼児期のお子さんには難しい場合もあります。

靴を脱ぐ練習は、お子さんの自信を失わせないためにも座って脱ぐことから始めましょう。

階段をテンポよく登れるくらいのバランスが身についた頃に、壁や大人に寄りかかりながら「靴を脱ぐ」動きを教えます。

靴を脱ぐときは、かかと部分を下に引っ張り、足を引き抜きます。

靴を脱ぐ練習のポイント

  • マジックテープのある靴の場合は脱ぎやすいように少し緩めておく
  • 靴が完全に脱げるまで手を離さないようにする

手を使わずに脱ぐ

「手を使わずに靴を脱ぐ」とは、左右のかかとをすり合わせて脱ぐ方法です。

この方法が身につくと、手が汚れないので便利です。

壁に寄りかかりながら、手で上手に脱げるようになったら手を使わないで脱ぐ方法にトライしてみましょう。

はじめは、かかとをつま先で固定して脱ぐ方法でもよいですね。

脱いだ靴をそろえる

手を使わずに靴が脱げるようになると、脱いだ靴をそのままにしてどこかに行ってしまう場合があります。

  • 脱いだ靴をそろえて置く
  • 下駄箱にしまう

という後始末についても同時に教えましょう。

脱いだ靴をそろえる時に、左右が分からなくなる場合は内側にマークをつけることでわかりやすくなります。

左右がわかるように内側にマークをつけた靴
くろねこ

専用のシールも売っているよ!

靴を履く

靴を履いて出かける経験をしていくうちに、「靴を履く=でかけられる」ということを学びます。

靴を履く練習は、楽しいお出かけとセットで取り組むことで子どものモチベーションアップに繋がります。

靴を履く練習のはじめ方

「靴を履く」という動作は、靴と手をしっかり見ないとできないので「脱ぐ」よりも難易度は高いです。

まずは、履きやすい「長靴」で練習することがおススメです。

長靴の次は、「うわぐつ」のように足を入れる部分が広く・やわらかい靴を使います。

そして、その次にマジックテープ付きの靴での練習をしましょう。

マジックテープ付きの靴で練習

マジックテープ付きの靴の履き方は以下の5つのステップに分けて行います。

「靴を履く動作」を5つに分解
  1. 座る
  2. マジックテープをはがす
  3. 足を靴の中に入れる
  4. かかとをグッと入れる
  5. マジックテープを付

1回で正しい手順は身につきません。

実況中継するように声かけをします。

具体的には

  • 「座るよー」
  • 「マジックテープを剥がすよー」
  • 「足を入れるよー」

といった具合です。

くろねこ

左右も間違えないようにね!

拒否がでないようにするためにも、子どもの様子を見ながらご両親が手伝ってあげて下さい。

靴を履く練習は5分くらいかかることもあります。

余裕をもってできるように、早めにお出かけの準備を開始しましょう。

靴を履く練習のポイント

靴を履く練習をするときのポイントを3つ紹介します。

低めの椅子や、玄関の上がりかまちに座って行う

最終的にはかがんで靴を履けるようにしますが、はじめは座って行います。

床にペタンと座ると身体を起こしておく必要があるので低めの椅子などに座った方がよいでしょう。

靴に足を入れる時はつま先まで入れる

足を靴に入れる時に、入れ方が浅いとその後の「かかとをグッと入れる」ときに、靴のかかと部分を踏んでしまい履きにくくなってしまいます。

つま先まで入れられない場合は、ご両親が靴を固定しておき、つま先まで入れやすいように補助してあげてください。

かかと部分が入れにくい場合は、靴後方にリング紐をつける

靴を履くときに、一番難渋するのは「かかとを入れるとき」です。

そんな時は、靴の後方にリング状の紐をつけてあげます。

リングを上に上げると同時に、足を地面に踏ん張ることで上手に履けるでしょう。

まとめ

靴の脱ぎ履きは、細かい動作が組み合わさってできるスキルです。

立ったまま脱ぎ履きするためには、体幹の筋力やバランス感覚も大切になります。

靴の脱ぎ履きは毎日のように行う動作です。

このスキルが身につくことで、ご両親のおでかけ時の負担は大きく軽減します。

お子さんの様子をよく観察し、どこでつまずいているのか観察して、自分で「靴の脱ぎ履き」ができるように教えてあげてください。

この記事を読んで、お子さんの身辺自立が進めばうれしいです。


当ブログは、他にもお子さんの身辺自立のお手伝いができるような情報を発信しています。

ぜひ他の記事もお読みくださいね。

くろねこ

最後までお読みいただきありがとうございました。

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