言語聴覚士の「くろねこ」です。
総合病院でお子さんの発達を支援する仕事をしています。
この記事では
タブレット学習って実際どうなの?
という人のために
- タブレット学習のメリット
- タブレット学習のデメリット
をできる限りわかりやすくまとめました。
紙の学習とどちらが良いか悩んでいる人は、こちらの記事を参考にしてください。
タブレット学習のメリット
タブレット学習の主なメリットは
- 子どものモチベーションが上がる
- 動く演出で理解しやすい
- 自立して取り組める
- お子さんの進度に合わせて取り組める
が大きいです。
特に1つめの「子どものモチベーションが上がる」がポイントですね。
それぞれについて以下で説明します。
メリット1.子どものモチベーションが上がる
タブレット教材は子どものモチベーションを継続的に上げてくれる工夫が多くあります。
子どもが手にする高機能なタブレット。
これが自分のものになるということ自体が、子どものモチベーションを上げます。
また、キャラクターが褒めてくれる・花丸をつけてくれる・スタンプを押してくれるなどの演出が子どものやる気を引き出します。
さらに、取り組むほどタブレット内のアイテムを手に入れられるなど、子どものモチベーションを継続させる工夫が多いのも特徴の1つ。
子どものモチベーションupを理由にタブレット教材を選択する方も多いです。
タブレットのモチベーションup効果は圧倒的だよ。
メリット2.動く演出で理解しやすい
タブレット学習は動く動画&音声でお子さんが理解しやすいようになっています。
例えば、ひらがなの書き順、数の概念、図形などは視覚的にイメージできるので紙教材に比べて理解しやすくなっています。
他にも、意外と多いのが「何を答えればよいか」を子どもが理解できないケース。
タブレット学習は問題の説明も工夫されています。
「何を答えればよいか」「どうしてその答えになるのか」、この2つとも動く演出と音声で理解しやすいです。
理解しやすいので、ちょっと難しい問題も「わかる」よ。
メリット3.自立して取り組める
タブレット学習は、ヒント・丸つけ・解答説明が自動でされるため、お子さん1人で学習しやすくなっています。
例えば、共働き家庭の場合、いつもお子さんの横に座って一緒に教材に取り組むことが難しい場合がありますよね。
ヒント・丸つけが後で行われると学習効果が低くなることがあります。
タブレット学習は、ちょうどよいタイミングで、ヒント・丸つけ・解答説明がされるので、理解しながら進められます。
親がサポートする時間が十分取れないご家庭にはタブレット学習が向いているよ。
メリット4.お子さんの進度に合わせて取り組める
タブレット学習はお子さんの学習進度に合わせて、内容を調整してくれる機能があります。
実際に、ひらがなの字形判定を「やさしい→しっかり」に調整したり、追加の応用問題に取り組めたりします。
また、「ひらがなの書く練習」は習得に少なからず反復練習が必要ですが、タブレット学習では繰り返しできるという特徴もありますよ。
これらはデジタル教材であるタブレットならではの機能だよ。
タブレット学習のデメリット
続いてデメリットです。
- 目への影響がある
- 費用がかかる&故障のリスク
- 鉛筆と感覚が違う
- テンポよく進められない
の4つになります。
それぞれ見ていきましょう
目への影響がある
タブレットの使用は目の疲れと視力低下の可能性があると言われています。
幼児期でもご両親のスマートフォンでYotTubeを見たり、ゲームをしたりするお子さんは多いので、小さな液晶画面を見る機会はあるでしょう。
タブレット学習になると、その時間が必然的に長くなるので注意が必要ですね。
文部科学省でも「タブレットを使うときの5つのやくそく」で注意を促しています。
また、文部科学省は「ご家庭で気をつけていいただきたいこと」として以下の3つを挙げています。
- 目を、画面から30cm以上、離して使う
- 30分に1回は、20秒以上画面から目を離して、遠くを見る
- 部屋の明るさに合わせて、画面の明るさを調整する
この3つの注意点は紙学習でも同じですが、タブレットではより一層気を付けたいです。
費用がかかる&故障のリスク
費用や故障のリスクは紙教材ではないタブレット学習ならではのデメリットです。
通信教育教材でのタブレット学習では、開始時に費用がかかったり、一定期間使用しないと追加で支払いがあったりします。
また、壊してしまった場合に費用がかかることも。
特に元気ハツラツの幼児期は、うっかり落として壊れてしまうことも多いでしょう。
万が一壊してしまった場合を考慮して、保証サポートが用意されていますが有料です。
これら、追加で費用がかかるorかかる可能性があるのがタブレット学習のデメリットです。
追加費用がかかる可能性も考えて選ぶ必要があるね。
鉛筆と感覚が違う
当然のことながら鉛筆との感覚の違いがあります。
タブレット画面がザラザラした加工により、紙に近い感覚を再現してあるものもありますが、それでも紙とは感覚が異なります。
鉛筆の芯が減っていく感覚、力加減で濃さが変わる感覚などは鉛筆独自のもの。
現在でも、小学校での授業やテストは鉛筆を使用します。
書くことを習得途中の幼児の場合、タブレット学習と同時に実際の鉛筆を使用した教材も併用した方が良いでしょう。
テンポよく進められない
タブレット学習は紙教材に比べるとテンポよく進められません。
なぜなら、問題の説明、答えの正解・間違いを教えてくれるときに、アニメーションや音声での説明があるからです。
特に「やりなおし」で再度取り組む場合は、わかっている内容の説明も聞かなければいけません。
やりたいページを素早くひらける紙教材に比べ、タブレット学習では「まどろっこしい」と感じることもあるでしょう。
タブレット学習がおすすめなのはこんな人
まとめると、タブレット学習がおすすめなんはこんな人です。
- モチベーションを上げてこれから学習習慣を身につけさせたい
- お子さんの横に座って一緒に取り組む時間が十分に確保できない
個人的には、タブレット学習と紙の学習ではタブレット学習が良いと考えています。
なぜなら、幼児教材で大切なのは「教材を最後まで取り組む」ことだと考えているからです。
最後まで取り組むことが大切な理由は
- 教材は最後までやることを前提に作られている
- 最後まで取り組んだことが子どもの自信につながる
- 最後までやらないともったいない
です。
タブレット学習のモチベーションup効果は紙の学習に比べて圧倒的。
子どもがやる気になるので、教材を最後まで取り組みやすいです。
もちろん紙の学習には紙の学習ならではの「良さ」があります。
紙の学習でも最後まで取り組めるお子さんは、紙教材の方が良い場合もあるでしょう。
「教材を最後まで取り組む」ことが大切!
「タブレット学習」、「紙の学習」のどちらかが全ての面で優れているということではありません。
タブレット学習のメリット・デメリットを考慮した上で、ご家庭の学習に関する考え方で選んでください。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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